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「【保存版】RSU株の税金と確定申告|受け取りから売却までの手順を解説」

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RSU株の税金と確定申告の基本マニュアル

~給与所得と譲渡所得を正しく理解する~

外資系企業などで働くと支給されることの多い「RSU(譲渡制限付株式ユニット)」。ありがたい報酬制度ではありますが、日本では税金の扱いが少し複雑で、仕組みを知らないと「二重課税では?」と戸惑ってしまいます。ここでは、RSUを受け取った時から売却して確定申告するまでの流れを、できるだけシンプルに解説します。


1. RSUを受け取ったとき(Vesting時)

RSUは「付与(Grant)」された段階では課税されません。実際に自分の所有株式として受け取れるようになったタイミング(これを「Vesting」といいます)で、その日の株価をもとに給与所得として課税されます。
例えば、1株100ドルの株を100株受け取ったら、その時点で100×100=1万ドルが給与所得に加算され、日本円換算されて課税対象になります。給与として扱われるので、会社が源泉徴収してくれるケースが多いです。


2. RSU株を売却したとき

株を売却すると、今度は**譲渡所得(株式売買益)**の計算が必要です。
ここでのポイントは「取得価額をどう考えるか」。RSUの場合は、Vesting時の株価が取得価額になります。

  • 売却価額 > Vesting時価 → 譲渡益(利益)
  • 売却価額 < Vesting時価 → 譲渡損(損失)

つまり、すでに給与所得で課税された金額を基準にして、売却価格との差額が課税対象になるという仕組みです。


3. 確定申告の流れ

特定口座(国内証券)で売却した場合

日本の証券会社で「特定口座・源泉徴収あり」を使っているなら、基本的には自動で計算・納税されます。ただし、取得価額が自動反映されない場合は、自分で修正が必要になることもあります。

海外口座で売却した場合

外国の証券会社に株がある場合は、自分で

  • Vesting日の株価(取得価額)
  • 売却日の株価(売却価額)
  • それぞれの為替レート
    を記録して計算し、申告書に記載する必要があります。少し手間ですが、エクセルなどで管理しておくとスムーズです。

4. 損益通算と節税の工夫

株を売却して損が出た場合でも無駄にはなりません。

  • 他の株や投資信託で利益が出ていれば相殺できる(損益通算)
  • 利益がなければ翌年以降に最大3年間繰り越せる

これにより、将来の税負担を軽くすることができます。


5. よくある疑問

  • 「二重課税では?」
    → Vesting時は給与所得、売却時は譲渡所得と別の課税なので二重ではありません。
  • 「為替はどう考える?」
    → 受け取り時と売却時、それぞれの為替レートで円換算して計算します。
  • 「面倒なときは?」
    → 国内証券の特定口座を使うと、自動計算・納税されるので圧倒的にラクです。

まとめ

RSU株は「受け取ったときに給与課税、売ったときに譲渡課税」という二段構えの仕組みになっています。最初は戸惑うかもしれませんが、流れを知っておけば確定申告も落ち着いて対応できます。特に海外口座を使っている人は、Vestingごとの株価や為替をメモしておくと後々役に立ちます。

税金の計算は少し複雑ですが、仕組みを理解しておけば余計な不安はなくなります。自分のマニュアルとしてこの記事を見返しながら、確定申告を乗り切りましょう。

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